2014_03
10
(Mon)00:18

1歩いっぽ(7)

2014/2初稿、2014/10/1一部修正

最上キョーコ、敦賀の坩堝に絶賛はまり中…



■1歩いっぽ(7) ~それは深く浸み込んでいく~



敦賀さんなら、ポニョンポニョンもフニョンフニョンも触り放題なはずなのに…
私の貧相な胸がいいってことは・・・
わたっ、私のこと、せいっ、性、せいっ的に
ああああっ
いっ、異性として見て好きってことなのよね?

蓮の熱っぽい視線をこのところ感じていたくせに、キョーコは今になってその意味を知り焦りだす。

そんな風に男の人に思われた経験なんて皆無だ。

夜の帝王にそんな視線送られてたなんて
なんかもう…


トントンッ


キョーコの思考はテーブルをノックする音に遮られた。

顔をあげると、対面に蓮の微笑み

「最上さん、そろそろ戻っておいで?」

ヒゥと声にならない叫び声をあげながら、見回すと部室には蓮と二人きり。外はすっかり暗くなっている。

「あの後、最上さんが固まっちゃったから俺たちは仕事に行ったんだけどね。」

そう、あの後、キョーコは『破廉恥!』という叫び声をあげることさえできず、思考の森に逃げ込んだのだ。
その原因である蓮は澄ました顔をしてコーヒーを飲み終わると、本日最後の仕事である取材を受けに行ってしまい、奏江と千織は『あそこまで堂々とされるとセクハラって突っ込みも入れれないものね』と思いながらキョーコの帰還を待っていたのだが・・・。

「最上さんが戻ってこないから、あとは頼みます。って琴南さんから社さんに連絡があったんだ」

机にはすっかり冷めたキョーコの珈琲とお菓子、そして奏江からのメモ

“今度カラオケに付き合いなさいよ”

あの防音室で何を尋問されるのかは明確だ。

(でも今は、この場をどうすればいいかわからない。)

うつむいて、手元のお菓子をいじる。

「ああ、お菓子食べ損ねちゃったね」
「…楽しみにしてたのに残念です」
「日持ちするから明日にでも食べたらいいよ。残りの分と一緒にして、だるまやのご夫婦とでも食べたら?」

なんだか拍子抜けするくらいの普通の会話にほっとする。

「夕飯時だね。どっかでご飯でも食べて帰ろうか?」
「それならまだ早いですし、スーパー寄っていただいたら…」

私作ります。と続くはずの言葉は音にならなかった。

(仮にも私のこと異性として好きとか言ってる男性の部屋に行くの?)

それっていくらなんでも無防備すぎるんじゃ…

今まで普通にしてきたことなのに、一気にハードルが上がる

「あれ、もしかして警戒してる?」

アワアワしていると蓮が少し首をかしげていった。
その声には少し面白がるような色が混じっている。

「心配しなくても、何もしないよ」



(8につづく)

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コメント

3. Re:何もしないの?

>一葉梨紗さん
いや私もちょっとくらいは色っぽくしたいのですが、その腕が…

2014/03/02 (Sun) 01:45 | ちょび | 編集 | 返信

2. 何もしないの?

むしろちょっとくらい手を出してくれること希望!(←邪な大人・笑)

でもそうか~。嫌われたくないなら何も出来ないかな?

しかしキョコ…。もう蓮のご飯を作ることに躊躇がないとは!それがあなたの気・持・ち♪なことに気付いてくれないかな~?

2014/03/01 (Sat) 19:41 | 一葉梨紗 | 編集 | 返信

1. キョコさんも大変ですね!

急にあんなこと言われたら。

( ´艸`)

面白がるような色が混じっている。「心配しなくても、何もしないよ」・・・・これで安心できるのか、それとも違うことを思うのか。

どーなるんでしょうね!ヘ(゚∀゚*)ノ

2014/03/01 (Sat) 00:43 | sei | 編集 | 返信

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